第三十一話 CHAPTER10、占い結果(3)
郷原は、夜のネオンの中を、ひたすら走った。赤坂から、六本木を目指して――。
六本木通りへと続く道は、今夜は渋滞している。タクシーを利用して、足止めを食っているうちに、取り返しのつかないことになったら――!!
そ ...
第三十話 CHAPTER10、占い結果(2)
試合開始まで、残り25分――。
赤坂シンフォニーホテルの最上階、1泊120万円の、ロイヤルスィートルーム。
志垣智成はその部屋に置かれた、ゆったりしたソファで、ふんぞりかえってシェリーを飲んでいた。
第二十九話 CHAPTER10、占い結果(1)
首都高の高架が、六本木通りと平行に、どこまでも伸びていた。
東京メトロ “六本木駅” を降りて、麻布方向へとしばし歩く。
騒がしい交通と、人いきれを渡り、六本木らしい煌びやかな通りから、やや奥
第二十八話 CHAPTER9、占い賭博(3)
パァァァ……ン――!!!
鼓膜が張り裂けそうなほどの銃声だった。たましいごと、粉々になりそうな爆発が、とたんに郷原をこの世ならざる空間にとどめていたドーパミンの分泌を、完全に止めた。
4発目――。 ...
第二十七話 CHAPTER9、占い賭博(2)
「では志垣会長、ライフル銃の時限発射装置のスタートボタンを、押してください」
志垣は、浜崎に促されるまま、観覧用のソファに座り、時限発射装置のスタートボタンを押した。じりじりと、部屋の隅に置かれた水平移動装置の上のライフ ...