CHAPTER4、ホロスコープは無効~ヴォイド~(1)
北山あかりが、何者かに拉致された翌朝。
田代英明は、川嶋に挨拶をして、郷原を見舞った後、独自に調査を開始した。
まずは手始めに、朝早く警察時代の後輩に当たり、現時点で判明している捜査情報を ...
CHAPTER3、導師クリシュナ(2)
「……どういうことですか夏実。女性を拉致するだなんて。私はそのような指示は出していません。ただ、郷原が間違いなく持っているはずの、不比等の金印を見つけ出し、ヤツに謎かけの招待状を渡せればそれでよかった」
電話は、クリシュ ...
CHAPTER2、連れ去られたあかり(2)
やがて現場に到着した川嶋と郷原だったが、川嶋は真っ先に社長室に置いてある、会社の金庫を確認した。案の上、金庫が開けられていた。
「ダイヤルロック式だぞ?! なんで暗証番号がわかったんだッ!」
川嶋は憤慨ふん ...
CHAPTER2、連れ去られたあかり(1)
場面変わって、北山あかりのそれからである。
新潟にある老人施設に入れられた祖母に、面会しに行った北山あかりは、施設の外にタクシーを待たせて祖母と会ったが、その変貌ぶりに愕然とした。最後に祖母に会った時は、まだ普通に歩い ...
CHAPTER1、あっという間の再会(3)
「もう嫌……。どこに行ったらいいの……? あたし……」
あかりがポケットに手を入れて、深いため息を吐き、歩き出そうとした次の瞬間。「げぇッ!! オエッ!!」と、誰かが吐いているような音が聞こえた。
(何? ...