第十九話 CHAPTER6、対決(3)
村井に指示を出し、池田にしばらく好きにして待つよう伝えたあとで、川嶋が郷原をすぐに怒鳴った。
「そうだよ! 寝てなきゃダメだ!」
山本もすぐに川嶋の声に賛同して、どうやら悪寒がぶり返してきたらしい郷原を、寝床に追い立てることにした。
「へ、平気だ……! 一人で歩ける!余計なことはするな!」
「なに言ってる、よろけてるじゃないか!」
一人で歩こうとする郷原を、肩で支えてベッドへと連れていくと山本は、まずは郷原を寝かせて、点滴のパックを交換してやった。
「たぶん、傷口から雑菌が入って、そのせいで熱が上がっているんだと思う。なにせ、こんな不衛生なところで手術までしたからな……。こういう熱は恐いんだ。今夜はとにかく寝てろ」
「ケッ、医者みてぇなこと言いやがって……。でもまぁ、これで最初の約束は果たしたな。あんたをハメたやつから、カネをぶん取れるチャンスを作るって話だったから……。でも、俺も礼を言わなくちゃならねぇか。あの辻のとっつぁんは、見立てはいい医者なんだが老眼だから、手術なんか恐くてよ。あんたが居てくれてまぁ、助かったよ。済まねぇから、あの1千万はチャラにしてやる。それで貸し借り無しってことでいいか、山本さん」
「ああ………。実はあとで手術代、あんたに請求しようと思ってたところさ。僕も切羽詰まってるからな」
そういうと、山本はベッドサイドに椅子を持ってきて、今夜は郷原を看病してくれるだろう北山あかりのために、点滴の交換方法や、看護の注意点などをメモに書いてやった。
動くほうの右手を頭の下に敷いて、ぼんやり山本の顔を見ていた郷原だったが、点滴の薬剤が効き始めて、うつらうつらしてきた。
眠りに落ちる寸前、郷原は、山本に最初から気になっていたことを尋ねた。
「なぁ……。あんた、なんで発展途上国に渡らなかったんだ……?」
「え……?」
山本は、その質問に一瞬固まった。
「ど、どうしてそう、思った……? 星にそう、出てたのか……?」
眼をうっすらと閉じて、それに反問する郷原である。
「………星なんか関係ねぇさ。あんたを見てればわかる」
「……やっぱりあんた、天才占い師だな。その通りさ。僕は本当は、発展途上国で医療ボランティアをやりたかった……。それが研修終了後、人手が足りないって泣きつかれて、渋々勤務医になっちゃったけど……。僕はダメなんだ。断れないっていうか、優柔不断そのもの……。病院を開業しようとしたのも、嫁さんや親類の強い勧めがあったりして、それでつい……。それじゃあダメなんだって、この一連の出来事で痛感したよ。僕は、誰の言葉にも惑わされない自分に生まれ変わりたい……。賭博に加わるのは、親を助けたいためばかりじゃないんだ。自分のために、限界まで危険にハマッてみたい、そう思ったんだよ。だから負けても、郷原さんを責めたりしないから、心配するな」
山本は、少し微笑んでから郷原の顔を見た。点滴には催眠成分も含まれている。熱と疲れと薬のせいで、郷原は眠ってしまっていた。
振り返ると、川嶋貢が立っていた。
「では山本先生……。行きましょうか……。我々の賭場へね」
「…………ええ」
郷原を寝かせてベッドルームを出ると、リビングでは池田が苛立ってタバコをくゆらせていた。
「悪いが、キミは私に勝てないよ山本くん……。私にはもう、恐いものはなにもない。心から、人を踏みにじってでもカネが欲しいんだ。キミが破滅するなどお構いなしで私は行くからな。そのつもりでいろ……」
「………いいでしょう………。僕もあなたの生活など、気にしないで戦いますよ池田理事……」
二人の間に、静かな火花が散った。それを横目に見ながら、迎えにきたデスティニーのベンツへと、二人を案内する川嶋と村井であった。
**
日がだいぶ傾いて、薄暗く暮れ始めたころ、北山あかりはダイヤモンドパレスホテルへと戻ってきた。郷原に頼まれた通り、氷と、熱さましの湿布と、スポーツドリンク、そして着替え用の自分の下着やシャツ、ジーンズを買って、現地で着替えてきた。
フロントに向かいながら、あかりは、思い出していた。
(そういえばあたし、あの占い師さんの名前、本人から聞いていないんだわ……。確か、郷原と呼ばれていたようだけれど……)
キツくて、射抜くような恐い眼をしているけれど、どこか寂しい感じ……。あかりは郷原のことを、そんな風に思った。
フロントを通り過ぎようとしたとき、ホテルの制服を着た女性が、あかりに声をかけた。
「あの……、北山様、ですか?」
「ええ……。そうですけど……」
「鍵を、お預かりしています。皆様外出してしまわれて……。これをお持ちください」
フロントの女性は、あかりにルームキーを手渡した。
(まさか、占い師さん……!! あんな体で……!!)
あかりは、急いで27階へと昇っていった。ドアの前に着くと、慌ててルームキーを差し込む。センサーが反応して、施錠が解かれる音がした。金色のドアノブを掴むと、そっと回して押した。
電気も、何も灯っていない。部屋は日暮れの暗さが溢れていた。
(本当に、誰もいないの……?)
照明のスイッチを押してから、リビングの奥に二つあるベッドルームを覗いてみた。点滴を吊るすポールが見え、そこに吊られた点滴から伸びた管が、腕にしっかりと刺さっているのが見えた。
(よかった……。そうか、眠っているから、フロントに鍵を置いていってくれたのね……)
あかりは郷原の寝顔を、そっと覗いてみた。夕方になって、より激しく熱が上がってきたようである。
(当たり前よ――。銃で撃たれて、手術までしたのに、起き上がったりするから……)
熱さましの湿布を、郷原の額に貼る。それから、優しく頭を持ち上げて、首筋にも1枚。そして、胸の付け根のところ――。あかりが、飯田との不倫で産んだ娘のりえは、体の弱い子どもで、あかりが数か月育てていたときは、よく熱を出した。そのとき、こうしてやると熱が早く下がっていいですよと、小児科医が教えてくれたのだ。
郷原の唇が、熱と水分不足で干からびていた。ガーゼも買ってきてあったから、氷水で湿らせて、口元を濡らしてやった。その刺激で、わずかに眼を開けた郷原の唇が、微かに動く。
おかあさん――。
そう、つぶやいたように聞こえたけれど、錯覚かも知れない。
冷たいガーゼで、郷原の髪の生え際を拭う。4、5秒、あかりの眼を見つめた郷原は、小さな男の子のように警戒心のない顔で、また意識を落していった。
時刻はもう夜だ。あかりは郷原がよく眠っている間に、シャワーを浴びることにした。もう丸1日以上、体も髪も洗っていなかった。
シャワーを浴びて、今しがた買ってきたタンクトップになった。ボトムは、これも買ってきたルームウェアのコットンパンツ。ホテルのバスローブも置いてあるが、なんだか、そんなものを着るのも変だと思った。
それにしても、広い室内――。改めて、スィートルームの中を眺めてみるあかりだった。
(そういえば占い師さんはなぜ、自分の家に帰らないのかしら……。この人の家族は、この人の帰りを心配して、待っているんじゃないの……?)
そう思ったせいで、あかりの胸に娘・りえの顔が過ぎった。
(りえちゃん……。会いたいよママ……。りえちゃんに会いたい……。今ごろ、なにしているの……?もうお風呂に入って、おねんねしてる頃かな……。あたしじゃないママに抱っこされて……。どうしてあたし、りえちゃんを離しちゃったのかな……。一緒にいたいって、どうしてもっと頑張らなかったのかな……)
あかりは、少しさめざめと泣いてから、急に顔を上げると、さっき買い物にいったコンビニで仕入れてきた求人雑誌を、ビニール袋から取り出した。
ダブルサイズベッドの、左端に寄るような格好で眠る郷原の枕もとに、ドレッサーの椅子を運んで、小さなライトを灯し、置いてあったボールペンを握りながら、求人情報誌を開く。
派遣の募集広告。時給1300円からというのが、あかりの眼を引いた。未経験OK、高卒、45歳まで――。
(あたし、事務もなにもやったことない……。パソコンも、難しいことわからない……。そんなのでも、雇ってくれるのかしら……。この先アパートを借りて、りえと二人食べていくためには、いったいいくら稼いだら?アパートを借りる……。そうだわ、敷金とか手数料とか。保証人をって言われたらどうしよう。あたしに保証人なんて、心当たりもないもの。それに、働く場所……。面接に行っても、連絡先の電話番号と住所って言われたらどうしよう……。やっぱり、我慢してでもあそこにいれば良かったの……?)
そう思ってから、あかりは首を振った。
(ううん……。あんな生活、もう耐えられない――。ホームレスのほうがずっとマシだわ……)
あかりは、5種類ほど買ってきた求人情報誌の中から、普通っぽいのは絶望的だと思って、水商売や風俗嬢の求人広告ばかりが掲載されている雑誌を手に取った。ため息交じりにページを繰ってみた。
ファッションヘルス嬢、日給3万円、大入り手当てあり!! の文字が躍る。しかも託児所つきらしい。
(日給3万円――。ウソだ、そんなの……。衣装代、タオル代、水道代と引かれていって、手取りなんか2万円にもならないわよ。そんな日当のために、魂もなにもかも売らなきゃいけないなんて……。それだってもうそろそろ限界だわ。20代のうちはいいけど、30代になったら、それすらもさせてもらえなくなる……。そうしたら、あたしは、もっと死んだまま生きるように、生活費を稼がなきゃならないんだ……。そんなので、どうやって、飯田先生たちにりえを返してもらって、病気を抱えたあの子を育てたらいいの……?)
「泣くなよ、鬱陶しいなぁ……」
「っくっ……えっ…えっ……、ふええん……!!」
あかりはいつの間にか、声を上げて泣いていた。
「チッ……」
目覚めた郷原は、うるさくて仕方がない。あかりに背中を向けようとして体を反対に捻ったら、点滴がされているのを忘れていて、点滴のポールが引っ張られ、切開した傷の上に倒れてきた。
「がっ………! あだだだ……!!」
すぐに立ち上がり、ポールを起こすあかりだった。
「ご、ごめんなさい!!」
「ふ、ふざけんなこのクソ女っ……!! 向こう行って泣けっ!!」
「ご、ごめんなさいっ……。ご、ごえん、あさいっ………」
あかりは、肩を激しく上下させて、しゃっくりが止まらなくなるほど泣いていた。鼻水もなにも垂れ流して、叱られた小学生のように、ひっくひっくして、郷原の隣に突っ立っていた。
「ぷ………」
その顔を横目で見た郷原の口元が、微かに震える。耐えられなくて、郷原はとうとう吹き出した。
「ぶははは………!! お前は、子どもかぁぁぁっ!!! お前いくつだよ!! 二十歳超えてんだろがっ」
半身を起こすと、よろける腕をベッドサイドに延ばして、そこに積まれた求人雑誌を取り、あかりの頭を張り倒した。
「てっ……!」
ツッコミでもしないと、陰気くさくて敵わない。
「怪我人を笑わせるな……!! 向こう行ってろっ! このアホ女!」
「ヤダよっ……。寂しいもん」
少ししゃっくりが収まったあかりは、息を大きく吸って、横隔膜の発作を止めると、赤い鼻のまま言った。
「んじゃあ、カネ払え……。ショバ代頂こうじゃねぇか……」
「いいよ……。払うよ……。いくらだよボケ占い師」
「2万円」
「なんかヤダ。そういうシュールな金額は……。もっと10円とか、2万ペソとか言えよクソヤクザ……」
「んだと……? お前、そういうキャラだっけ……? なんか、さっきと性格変わってねぇ?」
「変わってない。あたしはもともと、こーゆうしゃべり方なんだよ。それをオヤジどもが勝手に、なーんか、躾とかしちゃってさ。あたしはお下品な生まれだっての」
「……そんなんで、よくスナックのママが務まってたなお前……」
「務まってないよ。だから谷中にしょっちゅう、ぶたれてた。だいいち、あの店は谷中さんと、谷中さんの知り合いしか来ないもん」
あかりは、サイドテーブルのティッシュボックスから、2、3枚ティッシュを引き出すと、鼻をかんだ。
「まぁ、スナックなんてほとんど、そんなもんだ……。パトロンでも居なきゃあんなもん、やってられるわけねぇだろ」
「……そういえばあたし、あなたの名前知らない。なんて言うの?」
「教えない」
「なんで? いいじゃん、教えてよ……」
「ヤダよ。明日になったらお前なんか追い出して、バイバイしたら、どうせ二度と再び会うこともねぇ……。そんな間柄でしかないお前に、名前なんか教えたってしょうがねぇだろ」
郷原は、どこまでもぶっきらぼうだ。
「んじゃあ、いいもん……。フェアリープリンスのくせに……」
あかりの言葉に、痛む腕を庇うようにして、ゆっくりと郷原は身を起こした。口元がやや引きつり、頬も耳も赤くなっていた。
「お、お前……、なんで知ってる……? 俺の黒歴史をっ……。俺の恥ずかしい正体をっ!!」
「あたしは、伊達に不幸女じゃないんだよ。不幸なせいで、かなりの占い本マニアだからね。あんたのバカっぽい星占い本も、持ってた……。そこに写ってた写真に、なんとなく似てるなって思ってたよ。昨日からずっと」
「……わかった。謝る……。北山ちゃん……。俺の名前は郷原だ……。郷原悟……。決して、フェアリープリンスなどという名前ではないから、覚えておけっ…!」
「フェアリープリンス・ゴーハラの、 “マジカルラブリー占星術”……むぐっ!!」
言いかけたあかりの口を、骨っぽい手が塞いだ。動くほうの右手で、そのままあかりを押さえつける郷原だった。
「お前っ! 他所でそれを漏らしたら、マジでブッ殺すからな!」
「ヤダよっ! いいふらしてやるっ!! この人、そんなハズい名前で、超メルヘンなハズい星占い本出してんですよって、街じゅうに触れ回ってやるっ!!」
あかりは、郷原の腕を振りほどくようにして叫んだ。昼間冷たくされた仕返しだ。
「わっ……、わかった!! ボクが悪かった北山ちゃん……。ね、熱が……。もう許して……。はぁ、はぁっ……」
あかりを捕まえていた腕が、急に力なく萎えてゆく。がくんと、肩ごと崩れる郷原だった。
「ご、ごめんなさいっ……! あたし……!」
あかりは、すぐに向き直すと、郷原の頭を持ち上げて、ズレた枕にそっと乗せ、手を静かに、掛け布団の上に直してやった。
「ご、ごめんね郷原さん……。怪我、してたのに……」
そういえば、点滴の交換の時間だ。山本が置いていった説明を見ながら、点滴のパックを新たに吊るすと、空になったほうの口元に刺さっている注射針を引き抜き、新しいパックの口元に差し替える。点滴がポタポタと落ちるのを確認してから、ツマミを調整して、ゆっくりと薬剤が落ちてゆくようにした。それから、リビングの冷蔵庫へ行って、よく冷えたスポーツドリンクと、グラスを持って来ると、郷原の前でそれを注いで手渡した。
少し身を起こし、一気に2杯スポーツドリンクを飲み干した郷原は、落ち着いたように、また枕の上に頭を乗せた。
それを見たあかりは、ジーンズのポケットに手を突っ込む。
「あ、そうだ……。これ、お釣り」
サイドボードに出された札と小銭を郷原は、一瞥した。
「いいよそんなもの。お前持ってろ。どうせカネなんか無いんだろ」
「ううん……。他人から、理由もないのにお金をもらうなんて、乞食だわ。あたし、乞食じゃない……。今日、服を買わせてもらったぶんは、いつか働いて、きっと返すからね」
あかりは、優しい顔をして微笑んだ。その顔が小さなライトしか灯っていないせいで、陰影が深くて、郷原にはやつれているように見えた。
「……お前、親は? 親はどこにいるんだ?」
あかりは、苦笑したままうつむいた。
「心配、してくれてるの?」
「そんなんじゃねぇけど……。なぜ今お前は、親のところに帰らないのかなって……」
「アイジンってね、いろいろあるんだよ……」
あかりは、唇を結んで、苦笑したまま下を向いていた。その表情で郷原は、あかりは相当卑屈な環境に長くいた女なのだなと直感した。苛められているくせに、戦うこともせず、我慢してばかりいた人間は、その顔が笑顔のまま張り付いているものだ。
「それより、郷原さんの家族は……? みんな心配しているでしょう? おうちにどうして、帰らないの?」
「まぁ占い師もな、いろいろあんだよ。もういいよ。お前も寝ろ、向こう行って……。疲れてるだろが……」
郷原の頬が赤潮していた。また熱が上がってきたようだ。あかりはその顔を見ながら、弱々しい声を出した。
「やだ……。寂しいよ……。ここに居たい……。あっちは広すぎて……。ねぇ、このベッド広いでしょ?半分あたしに貸して。ひとりじゃ心細くてさ。あっちじゃ寝られない……」
「しょうがねぇな……。勝手にしろ」
「うん……」
あかりはそのまま、ベッドの反対側に回り込んで、ダブルサイズのベッドの端っこに横になった。とにかく郷原には触れないように気をつけて、そして、もぐり込むとものの数分で寝入ってしまっていた。本当はあかりも疲れ果てていたのだ。
さんざ冷たくしたつもりなのに、こうして自分の側を離れないあかりを見ていると、郷原は思い出したくもない、昔のことを思い出しそうになって苛立った。あかりがはしたないことをして、未成年時代に子どもまで産んでいることなど、できれば知りたくなかった。それは、郷原がこの世で一番嫌いな、ある女の生きざまにどこか、似ているから――。
遠い昔、狭い部屋で寄り添いあい、3人で眠った日のことが脳裏を過ぎる。自分は男だから、いつまでも赤ん坊のように抱かれるのが恥ずかしくて、毎晩少し離れて眠った。それでも寝たふりをして待っていると、温かい腕と足が巻きついてきて、郷原のかじかんだ手足を包んでくれた。でも、それは機嫌がいいとき――。機嫌が悪いと、とたんに母ではなく女になってしまって、どうしようもなく乱れた。
ある日、テーブルに残されていたのは、手紙と、たったの5千円札1枚だけだった。
(深雪、悟。おかあさんは、急なおしごとで、2、3日帰れません。二人ともこれで、パンでも買ってたべていてください。おしごとがおわったら、すぐに帰ります)
うそつけ、くそババア――。この女も、よくもほいほい子どもを産んで、捨てられるもんだ――。どういつもこいつも、女ほど信用できない生き物はねぇ――。
点滴の薬剤が効いてくる……。頭の中にいろんな感情が渦巻いたまま、郷原はいつしか、眠りの闇へと落ちていった。
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