エバ―ティンの「The Combination of Stella Influences」の講座をしました!

 6月13日、酒井日香が尊敬する数少ない占星術家(笑)、R・エバーティンの名著 「The Combination of Stella Influences」を、占星学のプロを目指すみなさんと読み合わせ勉強会いたしました。

 この本こそ、「超次元占星術」爆誕のルーツであり、酒井日香原作の「超次元占星術」とは、エバーティンの占星術が母体であると言い切っても過言ではありません。この本がなかったら「超次元占星術」は生まれていませんでした。

 

(※ 写真は前回の講座時のもの)

 実はこの本。今から20年ほども大昔の、まだ1990年代の終わり頃、酒井さんがピチピチの25歳くらいのとき、師の門馬寛明さんから教えてもらった教科書なんです。

 門馬さんは「明暗塾」という占星学サークルを代々木でやっていて、我々生徒は、門馬さんが海外から買い付けて自分で訳した本場の占星書を読むことができました。まだAmazonなども台頭していない時代です。それらは大変すばらしく、かつ、どれも使える技法ばかりで、鑑定の仕事もおかげさまでどんどん舞い込んできて、女性誌のライティングの仕事もやってくるようになりました。他の占星学講座では決して、今のような星読みは身につかなかったでしょう。

 けれども、門馬さんのところで海外の素晴らしい占星学書を学ぶかたわら、雑誌社の仕事や鑑定の仕事をするうちに、あまりに世間に流布する占星術がひどすぎることに気がつきました。

 雑誌の占い原稿の仕事も、ふたをあければくだらないマウントだらけ。自分の名前で仕事をすると、なんだか「偉くなった」と勘違いするようで、実のところ単なる、何一つできない人格障害のろくでなしなのに「私はライターなのよ! 才能で喰ってるの! 偉いでしょ! その辺の主婦とは違うのよ!!」みたいな、そういうアピールで凝り固まった人間だらけ。そういう性根の腐ったダメ人間がこれまた、占星術の使えない技法を詩吟して、妄想で、霊感のように言葉をひねり出すのが「占星術だ」といわんばかりでございまして、門馬さんのところで海外の非常に練られた占星学を学んでいた私には、ショックと失望の連続でした。

 特に一番ショックだったのが松村潔さんの「サビアン占星術」と、鏡リュウジさんです。なんじゃこりゃ、と。本当に申し訳ないが、率直な感想は「なんじゃこりゃ」でした(笑)。感動の「なんじゃこりゃ」ならいいんですけどどちらかというと「なんだこのしょーもない妄想占星術は」の、「なんじゃこりゃ」です(笑)。そのうえこのご両人はやたらと、雑誌などで「権威扱い」されていて、どこか偉そうに感じるのも苦しいところでした。いや、実力ある人が権威と呼ばれるのは、心から素晴らしいことです。けれども、鏡さんなどは鑑定経験もなく、研鑽を積むべく必死に努力している町場の占い師さんをバカにしたような発言が散見されましたし、松村さんもいくつか、ちらほら変なうわさが入ってきます。私にはこのご両人は、とても「権威」には見えませんでした。

 海外にはすごい占星術技法があるのに。ちゃんと科学者が統計を取ったデータがあるのに。

 そして、海外ではホメオパシー(代替え医療)の研究も盛んで、占星術はそうした医療者やセラピストと連携してきちんと症例が集められ、日々技法についても洗練されていっています。日本の占星術はダメだこりゃ。もう、「ダメだこりゃ」の絶望の言葉しか出てきませんでした。こんな根拠のまったくない、妄想詩吟が占星術で良いなら、いったい占星術とは何?? いったい何なの??? こんなしょーもない占星術がもてはやされる一方、どうしてエバ―ティンのコスモバイオロジーはこんなに当たるの?? もうわからない、わからないんだ!! 

 ……となりまして、占星術のすべてが嫌になりました。この仕事になりたくて、希望を持ってやり始めたのに、もう絶望しかなかったのです。占星術とは何? 妄想詩吟でいいならなぜ「本物の星」にこだわるの?? 星の力とはいったい、そもそも何なの??

 ……まだ若かった私は何も知らなかったのです。エバーティンの占星術も、なまじっかよく当たるので、危険に思いました。占いとはなんだろう。どういうことなのだろう。どうしてこんなもの、無くても生きられるのに、世間の人々は占星術をこんなにも求めるのだろうか。弘法大師空海さまもなぜ、こんな、仏教と真正面から衝突するような、欲望ギラギラの占星術を、わざわざ日本に持ち帰ったのか。

 それから、長い長い探求です。まず私は、宗教を知らなかった。占いをやっていくと宗教をどうしても避けて通れません。100冊を超えるほども宗教関連の書籍を読みましたし、哲学書や思想書ももう一度読み直しました。それから科学史の本、そもそも天文学もわかっていなかったのでまずホロスコープにかかわる天文学の仕組みを解明しなければと、天文学書も読み、シュタイナーの人智学についても調べ、三角関数がどうしてもわからなかったので数学塾にまで通い、もうそれこそ、「占星術を殺してやる」という執念だけで学び続けてきたのですが、結果、それがよかったのかもしれません。あのときあのまま、たかが30そこそこでライター気取りして、調子に乗って「作家でござい」などとやっていたら、私はたぶん死んでいたと思います。それぐらい、占星術と向き合うことは、私にとっては精神と自我の激しい戦いだったのです。石井ゆかりさんや、その辺の人が慰撫するような、ふわふわした星座語りのなぐさめなんかではとても生きられない。自分が生きるか、誰かを殺すか。それぐらいの激しい自我の苦しみでした。

 最後に行き着いたのが「ヨーガ思想」です。インド哲学では、占星術とは、妄信して頼るものではなくて、乗り越えるもの。星を我が思想・哲学によって打ち砕くことが最上とされます。とある宗教指導者の言葉が私を救いました。私のこの苦しみは正しいのだと。占星術とは、人が己の弱さに気づき、克己を促すために考え抜かれた知育ゲームなのだと。インド哲学ではお釈迦様の時代よりもはるか昔から、とっくに占星術とはそんなもんだと。

 そんな学びを経て、占いのおかしさについてブログを描き続けていくうちに、気が付けば今度は私がかつての門馬さんのような立場になって参りました(笑)。日本の占星学研究は、まだ始まってさえいないのです。日本の占星術文化が本当に始まるのはこれからなんですね。けれども、私も自分の学びだけで精いっぱいで、もう若くありません。あとは日本に、本当の占星術思想のすそ野が広がるように、後進を指導して、小説を描き上げて、この世からひっそりと消えていけたら幸いです。

 さて、そうした中、エバーティンの素晴らしい占星書をみなさんにも学んでほしかったのですが、日本語に訳されたものはありません。なので、じゃあ、誰かが翻訳しなくちゃいけない。誰が?? え?? 私????

 ……ということで、英語は苦手で、外国人とコミュニケーションするときも強引に笑顔とリアクションだけで乗り越えてきた「出川イングリッシュ」しかできないこの私が、エバーティンの本を改めて訳出しなければならなかったわけです!!

 この作業は、今の時代なら、多少おカネをかければ難しくありません。なにせ過去に一度は、じっくり学んだ本ですから内容は覚えている。ちょっと高い、性能の良いハンディスキャナーを買って、専用の読み取り解析ソフトを導入し、機械翻訳ソフトにかければ、まぁまぁ読める日本語翻訳になります。

 そうして20数年のときを経て、再びエバ―ティンの関連書籍をアメリカのAmazonから取り寄せ、毎日こつこつ、ひぃひぃ言いながらスキャナーに取り込んでは、翻訳機にかけ、翻訳機がとんでもない訳出をしたらいちいち文字のつづりを確認し、ときには手打ちで英単語を一個一個入れて……。ということをやり、なんとか全体の3/1は訳出することができました。

 仕上がってみたら、なかなかの翻訳です!! ちゃんと読める。スラスラ読める!! 英語なんかなんにもできない私が、翻訳家になれている!! すごい(笑)。

 ということで、生徒さんにまず教えたかったエバ―ティンの「The Combination of Stella influences」なのでした。そして訳出しつつ読み返してみて、あらためて、始めてこの本と出合った25~26歳くらいの頃の自分が、ちゃんとエバ―ティンの本を読みこなせていなかったことにも、気が付いたのです。

 占星術以外の、宗教・科学・天文学・思想史をずっと回り道してきたことが、すべてピタリとつながりました。ああ、私はなんと占星術のことを知らなかったのかと。欧米人の占星術への取り組み方と、日本人のそれは天地ほども違うのだと。欧米の豊かな占星術文化はとっくに、量子力学と意識論に足を踏み込んでいたんだ!と。

 そしてエバーティンがシュタイナーの人智学に強く影響されていたこと、欧米のホメオパシー医療の背景には根強くシュタイナー思想があることも今回、改めてよくわかりました。そしてシュタイナー自身はヨーガを深く実践するヨギです。「占星学のすべてはヨーガに通ずる」 と言って私を救ってくれた宗教家の言葉は、正しかったのです! そしてなんとこの「The Combination of Stella Influences」の中に、私が指導霊・マスターアンから授かった知識が、なんとそのまま書かれていたのでした!! エバーティンはヨーガ思想からも占星術技法を語っていたのです!

 なので、実は今回の講座で一番学んだのは、なにをかくそうこの私なのでした(笑)。ここまでのことがすべてつながるのに、20年かかるんだ! と……。こうなると、一度アメリカに行き、じかにエバ―ティンさんの娘さんやお弟子さんにお会いしたくなってきます。いつかアメリカに行こうと思っています。会話ならSiriとandroidがどうにかしてくれます(笑)。ああ、ITって素晴らしい(笑)。

 ということで、みなさんからの講座終了後のご感想、ご質問をまとめました。

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(岡山県・Kさん)

Q)、今日はありがとうごさいました(^^)次回の講座も日程が決まりましたらお知らせ下さい!
エバーティンの翻訳私も欲しいです

エバーさんはドイツの方なんですね〜以前身内がいたのでホメオパシーはとっても納得です!ドイツでは民間療法が先だって言ってました!ヒドイ下痢をした時にシナモンと言われて病院の薬よりシナモンをオブラートに包んで飲んだら一発で治った事を思い出しました笑!そう言えば宇宙の話もよくしてました!!
当時はチンプンカンンプン意味不明( ˙-˙ )?でしたが今なら話も聞けそう。。分子生化学もでてきて、ますます興味が湧きました。とりあえず惑星の配置で地球の生物に影響があるって事で、一つ気になる事があるのですが7月2日に6594年ぶりに土星木星冥王星が山羊座に集合するらしいのですが、珍しい事らしく(YouTubeでフランスの占星術学校の校長先生がおっしゃってました。)素人なりに単純に6500年程前に何があったのか考えてみたんですが…メソポタミア文明の誕生ぐらいしかでてこなくって(o^^o)先生の豊富な知識を集約するとどういった結論がでますか?日香先生の意見を聞きたい

お暇な時にでも教えて下さい(^^)

A)、はい。まぁ、確かに今回の配置は珍しいっちゃぁ珍しいですし、どうも中世の人間は、大数学者ピュタゴラスが残した「ピュタゴラス音階」や、「トートの教え」によって、一部の賢者(占星学者)には、太陽系にはまだ未発見の天王星・海王星・冥王星があると、かなり昔から推測しており(ちなみに天王星の発見は18世紀、海王星の発見は19世紀、冥王星に至ってはなんと20世紀の発見)、仮想の感受点として占星学診断に取り入れていたフシがありますから、6000年前の占星術師ももしかしたら、冥王星とか、占断に用いていたかも知れませんね(笑)。

 ただ、惑星の配置はいつだって毎日特別です。毎日毎日、めまぐるしく変わり続け、水星・金星・火星という近い星と月の関係でさえも、ピタリとある天空の一点にすべてそろって輝くには、数百年~数千年かかるのです。

 だから、毎日が「特別な配置」であると言えます。毎日が奇跡の星回りなのです! 確かに占星術的に今度の星回りは珍しいですが、宇宙の長い時間からすると大したことではありません。

 それに世界は毎日、毎年、「今年はこうだった」「今年は異常だった」「今年はヤバかった」「問題だ」「記念すべき年だ」「ターニングポイントだ」……と、毎年毎年、おんなじこと言ってません??? ^^;; 生きてることのほうが奇跡だから、そんな、何万年に一度の星だとかなんとか言ったところで、我々庶民は喰ってクソして死ぬるだけ。そんなものに戦々恐々とするより、まぁ、せいぜい社会動向がどうなろうとも、死ぬ覚悟を持つことしかできませんから気にしなくていいと思います(笑)。

 とはいえ、占星学的に2017年からもう、地殻変動と大規模災害の地球変動期に入っています。気候が大きく変わり洪水がこれまで以上に多発し地球はどんどん住みにくくなるでしょう。日本屈指の予言書「日月神示」には、1日に日本人が2万人死ぬできごとがくる。そうしたらそれが神の計画が始まる合図で、ことごとく大多数の地球人どもは殺されるから覚悟するがよいという話です。この日月神示が困ったことに、これまで大きな予言は外していないと言われています。聖書にも同様の予言があります。

 そんな時代ですから、まぁ、土星×木星×冥王星の大会合も、なんか、どうせね、そういう、たくさんの人が死に、社会が混乱する出来事が今年はあるよ、という程度の意味ですが、災害だって何百人・何千人死んでますからね、もうそんなこと言い出したらきりないんで(笑)。大事なのは自分がしっかり生き、しっかり死ぬことです。

 6000年前はしかし、やはり地球には大気候変動があったと言われています。「ヒプシサーマル説」というものですが、このヒプシサーマルによって地球全体が乾燥&温暖化し、シュメールの天文学と占星学が興ったと言われていますので、同じ星回りのときに大規模地球変動が起こるのなら、案外この冥王星木星土星の大会合は、「占星術の死」を意味しているのかも知れません。聖書では、人類の歴史が始まったのは約6000年前からとされています。今回の配置と重なるかも知れませんね。意外とね、その占星術学校の校長が喰っていけなくなる暗示なんじゃないですかね(笑)。

 ちな、エバーティンのコスモバイオロジーでは、土星×木星×冥王星は「宗教と精神性の復活」という意味です。私は真実の人間復興運動が起こる暗示だと受け止めています。

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(東京都Nさん)

Q)、今日も長時間講座ありがとうございました。

いつも使ってる機器で急にアプリが何度やっても更新できなくなり。
慌てて用意した代替えが、途中に電池切れしてしまい失礼しました。

ハーフサムは、数年前に工藤先生のブログみたときからよくわからなかったので、今日で少しわかりましたが…
計算が得意な方でも、それでも計算が難しい…
これから周りを検証したりして、使っていきたいなとは思います。
(金星牡羊座・冥王星天秤座オポと。水星牡牛座土星獅子座のスクエア、水星牡牛座・天王星蠍座、土星獅子座天王星蠍座のTスクエア持ちなので、自身のネイタルは成立してますよね…)

小説書いたり、翻訳や、仕事と、とても忙しいと思いますが、無理だけはなさらないように、頑張りすぎたらお休みとってください!

Q)Tスクエアは、エバーティンのハーフサムでは、一般の占星術とちょいと扱いが違いますから、そんなに深刻に受け止める必要ないですよ~☆彡 なんでもない、よくあるパターンの一つです。着実に学んでいきましょう。かならず「ああ、そういうことか」とわかる日が来ます☆彡 工藤明彦先生のブログはとても勉強になるので、ぜひ工藤先生のブログのほうも引き続きチェックしてみてくださいね。

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(東京都港区の店長さん)

A)今日はありがとうございました!
隠れミッドポイントは、ちょっと気にしてみます。

あと、実際の空を眺めながらの解説は、大変興味があります。
空を眺めても、イマイチ分からないので、機会がございましたら、お願い致します。
今日は、ありがとうございました

A)、間接的ハーフサム、間接的ミッドポイントですね……。これもこまかくやるとゴロゴロ出てくるので、うまく占断にまとめるのが大変ですが、やっていくと本書でエバ―ティンが言っていたように、「なるほど。そう考えるとすべてやっぱりホロスコープに出ているのだなぁ」と理解できるようになりますよ!

 ぜひ、今度講座受講者さんたち同士で、どこかで天体観測会をぜひいたしましょう!! 実際の天空がどうホロスコープ表現されるのか、きちんと学ぶことは実に重要ですからね。私の占星学講座ではおいおい、エバーティンが研究していた「恒星占星学」についてもやりますので、そのときにはやはり天文学の観測知識が不可欠になります。

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(宮城県 Tさん)

Q)、こんばんは。講座後にも関わらず突然のご連絡申し訳ありません。

ご質問がありご連絡致しました。

いまハーブも興味があり勉強しようとおもっているのですが、

星とハーブも関係性があるというのを目にしまして、
占星術とハーブは関係性があるものなのでしょうか?

これもまた誤った情報でしょうか?

なにかしら超次元占星術とハーブの組み合わせでできるのではないかと思ったのですが、、、

A)、はい。星とハーブは大いに関係がありますよ~☆彡 というか、実はもともと今の占星術の、一般的な読み方である、「サイン・ハウス・アスペクト」の関係というのは、もともと誰かが、薬をブレンドするとき、必要に迫られて編み出した「自動演算機」「組み合わせ抽選機」なのです。

 占星術は、薬学でもあり、ホメオパシー医療と根深いところで結びついていますから、当然薬草としてのハーブと、そのハーブを司る星座宮や対応惑星も決まっています。東洋占術もまったく同じで、台湾に行くと今でも薬局ではお客さんに適した薬を算命学や、子平と呼ばれる占星術で占って決めますね。このあたりのことは市販本で、ホメオパシー医療に詳しいセラピストが書いた本なども出ているようなので、探してみてください。

 

・・・・ということで、ひとまず講座のレポートと雑感でございました。 来月の占星学講座を持ちまして筆者・酒井日香は少々お休みをいただきます☆彡 よろ~☆彡

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